三花 七月七日

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「やだっ」 「死にたくないっ!」 「走るぞ!」  昇降口から離れ、来た側とは反対の廊下へ逃げた。すぐに行き止まり、右へ曲がる。必死に走る。  だけど、そいつらの足の方が早くて、距離はどんどん縮まって。 「もっと早く走れ!」 「むっ無理っ!」 「追い付かれるっ!」  その瞬間。 「こっち!」  すぐ左前の扉が開いて、女の声が三花達を招き入れた。  迷っている時間はない。  教室に雪崩れ込む。  全員が入った瞬間、女が扉をピシャッと閉めた。  すぐそこまで来ていた化け物達は扉の前まで来たけれど、そこでうろうろするばかりで中に入ってくる気配はない。そして暫くすると今来た方へ戻っていった。  
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