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「やだっ」
「死にたくないっ!」
「走るぞ!」
昇降口から離れ、来た側とは反対の廊下へ逃げた。すぐに行き止まり、右へ曲がる。必死に走る。
だけど、そいつらの足の方が早くて、距離はどんどん縮まって。
「もっと早く走れ!」
「むっ無理っ!」
「追い付かれるっ!」
その瞬間。
「こっち!」
すぐ左前の扉が開いて、女の声が三花達を招き入れた。
迷っている時間はない。
教室に雪崩れ込む。
全員が入った瞬間、女が扉をピシャッと閉めた。
すぐそこまで来ていた化け物達は扉の前まで来たけれど、そこでうろうろするばかりで中に入ってくる気配はない。そして暫くすると今来た方へ戻っていった。
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