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「どうする……?」
全てを並べ終え、誰からともなく呟いた。
「……このままじゃ昨日みたいに四人殺されるんだよね……」
「この中のどれかが答えならいいけど……」
「でも違ったら……」
全員選択肢がないことはわかっている。でも誰も言い出さない。
ーーもし言い出して、自分がやることになったら。
その恐怖で言い出せなかった。
「あと十分だよ」
静寂の中、二葉の優しい声が更に焦りを増幅させた。迷っている時間はもうない。
「……恨みっこなしで決めよう。じゃんけん……だと時間かかるからあみだでいいか?」
透の言葉に、誰も首を横には振らなかった。
「あの、二葉さん?」
「なぁに?」
「あみだくじ作ってくれませんか?」
二葉は驚いたように小さく目を見開いて、そして困ったように笑った。
「私が作っていいの?」
「この場で唯一関係ない人ですから」
「わかった」
二葉が制服のポケットから取り出したのは生徒手帳だった。
「え⁉︎」
いいんですか。そう声を上げる前に躊躇なく一ページを破り取ると、これまた取り出したボールペンであみだくじを作っていく。どこかに印をつけてそれを折って隠すと、何本か線を付け足して差し出した。
「はい」
後は名前を書くだけだ。それで決まる。
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