贈り物(元犬)

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「俺としろは似てるの?」 二杯目のお茶を入れていると俊介さんが聞いてきた。 目の前にお茶を置きながら 「そうですね」と少し考えて、 「色白で筋肉質で優しいところが似ています」 そう答えると、ふふっと笑うと 「そうか、なんだか親近感が湧くな~、会ってみたいな」 と頭の後ろで手を組んで、暫く考えて 「そうだ!お互いの休みが合えば一緒に探そうよ」 ニコッと笑ってそんな提案までしてくれた。 やっぱりしろに似ている。  今まで全く、親しい友達なんていなかったのに、降って湧いたような出会いで僕は俊介と瞬く間に仲良くなった。    俊介の事はいつのまにか、さん付けしなくなり、介さえ取り払い、俊と呼ぶようになっていた。こんなに赤の他人と仲良くなれるなんて考えてもいなかった。毎日が楽しくて仕方ない。  どうしてこんなに仲良くしてくれるのかと聞くと、俊は即座に 「驚くほど、一緒にいて居心地が良いんだ、ん~、何というかそう、波長が合うんだな、こんなに楽に付き合える相手は今までいなかった」 とまで言ってくれ僕を調子に乗せてくれる。 「陽二はいつも大歓迎してくれるから嬉しい」 と言って、休みの日以外にも泊まることも増えていった。 それに伴い俊の物も徐々に増えて行き、それは、突然泊まることになってもなんの不便もないほどになった。 「一緒に暮らさない?どうかな?」 そう切り出したのは出会って半年目。 「そうだな、もうほとんどこっちにいるようなもんだもんな」 俊は2つ返事でOKをよこした。あれよあれよという間の出来事。 引っ越しの日、庭を見ながら舜が言った。 「あの日俺が酔ってなければここには来なかったし、陽二が酔ってなければ俺はただの不法侵入者扱いで追い払われておしまいだった、実に変な出会いだったね」 それを受けて僕も 「ね~、お互い裸で寝ててさ」  お互いの顔を見合わせて、ひとしきり笑ったあと、 「俊と友達になれて本当に良かった、嬉しかった」 と僕が言うと 「俺だって」 と俊がニッと笑った。 その夜はささやかだけど楽しくて嬉しい晩餐となった。 そしてもう一つ、嬉しい事が…
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