居残り佐平治あらすじ

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居残り佐平治あらすじ

 佐平治が友達4人を品川で遊ぼうと誘います。支払いを心配する4人に、気にするなと請け合う佐平治。芸者をあげてのどんちゃん騒ぎをした翌日、 支払いは俺に任せて先に帰れと4人を返します。  一人残った佐平治に店の者が勘定をせまりますが、今は持ち合わせがないと告げます。驚く店側に、あとでさっきの連れが金を持ってくる事になっているから心配するなと宥めます。待ってる間に追加の酒や食べ物の注文。 それを繰り返し、とうとう、無一文だと白状します。  怒った店側は、佐平治を布団部屋に閉じ込めますが、店が忙しくなってくると、佐平治に関わってばかりはいられなくなり、放置となります。 布団部屋を抜け出した佐平治は、客に店の衆に間違えられ、思わず対応してしまいます。そこで祝儀を貰ったのに味を占め、だんだん我が物顔で働き始めます。客だけでなく、芸者や、台所からも重宝がられるようになると、店の他の衆から、祝儀をかっさらっていく佐平治への不満が上がります。  店の主から、支払いはいいから、もう帰ってくれと言われますが、佐平治は、実は自分は追われる身なので外に出られないと言い出します。そんな人なら尚更置いておけないと言う主に、では高飛びするので、それ相当の金を要求します。  まんまと、支払いもせず、主から金をせしめ、貰った帯、着物一式を身に付けて出ていく佐平治。  店から跡をつけるように命じられた若い衆に、実は自分はこの居残りを商売にしているんだと打ち明けます。驚いて帰ってきた若い衆が主に告げると、 主は「おこわにかけやがって!」と憤慨。 それに若い衆が「旦那の頭がゴマ塩ですから」 で終わります。 おこわにかける(だましやがって)と、もち米を蒸したご飯の”おこわ”、 白髪頭を、ごま塩という事とをかけての「サゲ」となります。
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