「そして、僕らは恋に落ちた」

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「そして、僕らは恋に落ちた」

50日に一回の健診日、 忙しいお父さんとお母さんの代打で マメゾー・パン屋が休みの 兄ちゃんと、僕は梅本動物医院へ。 「お口をアーンよ、エデン🎵」 看護士さんの膝に抱かれてアーン。 看護士さんと言うても 梅本先生の奥さん。せやから 夫婦の”ア~ウン”とかいう呼吸で 簡単に口を開けられて歯をバシバシ。 「はい、エデン。これで  ゴハンがますます美味しいよ」 待合室へ戻ると、通院仲間が、 目薬や注射を待っていた。 相変わらず、怪獣みたいな名前の 意味の判らん風邪ひきが 流行ったままだから みんなで間隔をとってアイコンタクト。 「並河さん、並河エデンくん」 呼ばれて受付へいくと 奥さん手作りの、僕の似顔絵が 可愛く描いてくれてる診察券。 「ありがとうござ、」 兄ちゃんが言い終わる前に 「だ、誰かあ、来てぇ~~❗  裏山の池に、ハマった❗」 ゆのちゃん達小学生が何人か 入り口に飛び込んできた。 「どこや!?」 僕を犬友のママに預けた兄ちゃんに 「おい、携帯!もしものときには  救急に連絡するわ!」 奥さんからスマホを手渡された 梅本先生も、続いて走った。  
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