100人が本棚に入れています
本棚に追加
それから二日した土曜日、
「あれ?おじちゃん・・・
やっぱりエデン、おやつを
あんまり食べないよ」
僕のうちの散髪屋へ
遊びに来ていた幸太くん。
そうそう、僕・・・食欲ないのグゥ。
「そう言えば朝も
あんまり食べてない
ような気も・・・?」
そうそう❗お母さん、
僕は病院へ行かなくちゃ❗
梅本先生のところへ行かなくちゃ❗
「こんにちは。食パンの
配達にきましたあ」
「ああ、堀田くん。
ちょっとエデンを見てくれるか?
食が細いような?」
「ほんまですか?!」
お父さんに言われて
兄ちゃんは出窓のケージから
僕を抱き上げた。
「お腹に異常はないような?
でも、食べないのは
よくないしなあ・・・」
「みんな、忙しいなら
梅本先生のトコ、僕が
先に連れて行きます」
幸太くんが言うてくれた。
そう❗病院病院❗
”シンデレラ“をお見舞いに
僕はいかんとアカンねん❗
幸太くんに連れられて
梅本動物病院へ・・・、
(元気にしてるかな?
寂しくないかなあ?)
「こんにちは・・・」
幸太くんと病院のドアを開けると
「なんで?」
幸太くんが首を傾げるくらい
動物連れでもない小学生が
待合室の隅に集まって
静かにケージを囲んでた。
その中には、茶色のお鼻を
ピクピクさせてる
” 僕のシンデレラ ” が・・・。
最初のコメントを投稿しよう!