「そして、僕らは恋に落ちた」

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帰りにマメゾーへ行ったら 「あれ?バイトさんが  増えてるわあ」 お母さんと僕はビックリ❗ 池ポチャ姉ちゃんが働いてる・・・? 「いや、どないしはったん?」 お母さんが尋ねたら 「こんにちは、並河のおばちゃん。  お久しぶりです」 先に声をかけてきたのは 天風堂の娘・アン姉ちゃん。 ホンマは『杏』って 漢字なんやけど、饅頭屋さんの 娘さんやから、近所のみんなは アンちゃんって呼ぶ。 近所へお嫁にいってるけど 昼間は天風堂の手伝い。 「お父さん、今朝、ちょっと  腰を痛めて、今日は  アンコが作れなくて・・・。  マメゾーさんに相談にきたら」 「三葉さんが手伝ってくれるって  いうてくれてね」 マメゾーさんも出てきて言うた。    「みつは・・・さん?」 「そうそう、並河さん、  彼女名前、福本三葉さんて  おっしゃるの」 マメゾーさんに紹介されて 池・・・三葉姉ちゃんは ペコンと頭を下げた。 へぇ、三葉ちゃんていうんや。 三葉姉ちゃんは丸い丸い あんパンを一生懸命並べてた。  
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