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眠っている半田君の顔色は悪い。 それに、少しだけ痩せたように見える気もした。 「あのさ……。」 言いにくそうに友人に話しかけられて、そちらを見ると手を握り締めた友人が陰鬱な顔をしてこちらをじっと見つめている友人は申し訳なさそうに俺が原因かもしれないと言った。 「お前と半田、喧嘩中だと思ってつい口出ししちゃったんだよ。」 その直後に半田君は顔色を酷く悪くして倒れたという事だ。 「おれてやれ、なんて。……って上杉、本当に悪かったよ。だからそんな凄い顔で睨まないでくれ。」 まるで今にも殺しに来そうな顔してるぞとと友人に言われ、仕方が無く息を吐く。 「喧嘩なんかしてないよ。一方的に俺が悪いんだから。」 そう、俺が悪い。 半田君の優しさに気が付けず、その上に胡坐をかいて酷く彼を傷つけた。 恋人として触れ合いたいと歩み寄ってくれた半田君の手を振り払ったのは、他でもない自分自身だ。 きつかっただろうと思う。 彼が泣いてるところなんて今まで見たことが無かった。それこそ初めての時ですら、半田君は泣きはしなかった。 今、倒れてしまったのが俺の所為だなんて驕りだろうか。 まだ、俺の事を想っていてくれるからこそと思いたい気持ちと、そうだとしてここまで迷惑をかけ続けている自分自身の不甲斐なさとが頭の中を駆け巡る。 兎に角きちんと謝って、それから愛していると、大切にしたいと伝えたかった。
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