手紙

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1週間に1回ぐらいのペースで 手紙のやり取りを するようになっていた 葛西さんに手紙を渡すのが 楽しくて 小さなメモ用紙から ルーズリーフに書くようになった 自分の事を書いたり 聞きたい事を書いたり 質問の返事を書いたり 朝、学校に着いて 葛西さんのクラスに顔を出して 手紙を渡す事があって その時に 小学校の時一緒に バスケを習っていた年下の子が居た そこでもかなり スキンシップは凄かった その詩音(しおん)が葛西さんと 同じクラスと知って ヤバイ 見つかった 「まっちゃーん」 ドンっ 抱きつかれた 「ちょっと詩音 抱きつかない」 葛西さんに見られている 勘違いされてへんよな 葛西さんに 「小学校からの友達やねん」 一応伝えておかないと まだくっついたまま あまりにも体重をかけられ 態勢を崩して 後ろにあった傘立ての所に 座ってしまい 詩音が私に跨がって 膝に座り向かい合わせで そして首に腕を回されて 葛西さんに一番見られたくない 最悪な状態に 変な汗しか出ない 「詩音 自分の教室行くから」 なんとか降りてくれて 2階へ上がった
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