秋のデートと俺達の目標

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「『Genesi』もそうだけど、今作ってる曲も早いところ完成させねえとな」 「サンダルフォンの曲?」 「いや、どっちかって言うとガブリエルの曲」 「………」 「三月の誕生日には間に合わせるから、期待して待っててくれ」  握りしめた勇星の手を頬に当て、涙を堪えるためにきつく目を閉じる。勇星が大好きで仕方ない今の俺の気持ちが、この手を通して伝わるといいのに。 「あー、やっぱ駄目だ」 「な、何が?」  勇星が俺の方へ寝返りをうち、体を横にして言った。 「我慢できる訳も、する必要もねえってこと。音弥、セックスしようぜ」 「っ……」  握った手がそのまま引かれ、俺も体ごと勇星の隣に転がった。すぐに塞がれた唇の隙間から入ってきた舌は熱い。溶けるようなキスの甘さが俺の全身を満たして行き、それが溢れそうになる前に勇星の体に思い切り抱きついた。 「ん、……う」 「んぐっ、……」  強く抱き付きすぎて勇星がくぐもった声を出し、唇を離した俺達は互いに見つめて笑い合った。 「音弥、良い匂いする」 「風呂入ったばっかだもん、そりゃそうだ」 「ケツ洗ってきたんだ? ちゃんとできたか?」 「その言い方、っ……」  スエットの上から尻を揉まれ、反射的にビクついて勇星の胸に顔を埋める。そのまま俺の尻を揉んでいた勇星の手が、少ししてスエットの中へと侵入してきた。 「柔らけえ、気持ちいい。音弥くんも気持ちいいだろ」 「……別に、尻を揉まれてもなぁ……ただ恥ずかしいってだけで……」 「確かにな。まだ後ろより前の方が感じるだろうし……」  言いながら勇星の手が尻から腰へ、腰から股間へと移動してきた。萎えた俺のそれが握られ、捏ねるようにして揉まれる。 「ん、ん……」 「コッチなら気持ちいいだろ」 「う、うん……ゾクゾクする、……」 「お、勃ってきた」  ニヒヒ、と笑った勇星が、その手を俺の脚の間にねじ込む。 「ちょ、何して……!」 「あー、柔らけえマジで気持ちいい。音弥くんの玉、ずっと揉んでたくなる」 「……変態」 「下、脱がすぞ」  スエットが脱がされて、更にシャツを胸元まで捲られる。俺は体を横にしたまま身を縮こまらせ、恥ずかしさに勇星を睨み付けた。 「エロい恰好。音弥くん、その体勢で大きく片脚上げられるか」 「や、やだっ。何で俺がそんな……」 「その方がやりやすくて助かる」 「う、……」  俺は横に寝た状態でゆっくりと左脚を浮かせ、言われた通りのポーズを取った。 「素直でよろしい」  満足げな顔。勇星は恥ずかしくて真っ赤になった俺を見て心底嬉しそうに笑いながら、開いた俺の股の間へと再び手を入れてきた。
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