第3話

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第3話

 忘れたい。だから……俺は今日も軽い関係を続けている。優しい言葉で慰めて、意味の無い愛してるを口にする。  勿論、俺の愛〈うそ〉はバレて気が付けば振られる。俺は一人ぼっちになる。  でもそうすると、彼女はまた出てくる。いつでもどこでも、居ないはずなのに逢いに来るのだ。  だから俺はまた、繰り返す。次も、その次も……何度だって。  ――未だに、あのリストバンドは外れない。ずっと俺の手を縛り付けている。
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