子子の湯

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「実はもう二人、ツアー参加者がいるのですが、都合により到着が遅れることになりまして。先に説明をしてからお部屋にご案内させていただきます」 なんだ、まだ他にも参加者がいるのか。 まあでも今度こそは見知らぬ人だろうし、誰だろうと関係ない。 「こちらの温泉は『子子(ねこ)の湯』といいます。効能はもちろん『癒し』です。温泉にゆっくり浸かって身も心も癒してください」 『子子の湯』と書いて『ねこのゆ』と読むのか! 表に書いてあったが読めなかった。 初めて聞いたけど、昔からあるのだろうか。 「各お部屋に露天風呂がついています。こちらには大浴場もありますが、そちらは明日のお楽しみに。今日はお部屋の露天風呂をご堪能くださいませ」 そうか、部屋に露天風呂があるのか。 それはゆっくり楽しめそうだ。 ジョーと一緒に温泉か……。 今夜はどうやって可愛がってやろうかな。 「それでは早速、部屋割りについてですが。確認したいのですが、こちらの皆様は大学生ということで間違いないでしょうか?」 「はい。私だけ学年が下ですが、全員大学生です」 それって何の確認? ジョーが真面目に答えてるけど、その情報必要なんだろうか。 「そうですか、全員大学生……。こちらの『子子の湯』は学生さんは異性のカップルで同室にお泊まりいただくことは禁じられております。というわけで、安藤様と須賀様が『くろねこの間』霧島様と城ヶ崎様が『しろねこの間』という部屋割りにさせていただきます」
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