第ニ楽章 -蹉跌徒歌-

1/1
前へ
/8ページ
次へ

第ニ楽章 -蹉跌徒歌-

落 上靴が脱げた 恰も私が灰被り小娘であるかのように 嗚呼,永遠回帰 魔女は堕ちた 永久の失墜 なら救世主は何方? 「運命愛? 其は不変なのかしら」 『御意の任』 「其は不朽なのかしら」 『御意の任』 「嗚呼,何て憫然たる私!」 希望は墜ちた 虚無の到来 娘が望むは 何の調べ さぁ 上靴をお履き 然れば厭でも解るだろう 何を畏れる事が在る? 「在りはしないわ」 『痴れ人め』 「口を慎みなさい!」 『嘲嘲』 言とは逆様 花瞼瞬く 不様 滑稽 嘲嘲嘲 涅心娘は膝を抱く 「嘲謔は止して頂戴!」 『何故』 「死んでしまうわ!」 『無意義な娘だ うむ』 故 黒き影踵を廻らす 否否 語弊だ そもやそも 影に踵が在るものか 「行かないで頂戴!」 『無意義な希望だ』 「私を輔けて!」 『下等は救世主ではなない 』 戯りもしない黒き影 重い想いは何処へ向かう 冀わくは娘に巡神の加護を
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加