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第四楽章 -星彩戯歌-
落
銀貨が落ちた
恰も白銀の星降りであるかのように
嗚呼,永遠回帰
広がる銀灰色 永久の逸楽
是は屹度 神の思し召し
「運命愛?
なら私は如何すれば?」
『無意義な質問だ』
「何故そう思うの」
『真は解っている癖に』
「何を」
『空々しいぞ 痴れ人め』
皆は墜ちた 虚無の到来
娘が空嘯くは 何の調べ
さぁ 空拝みをおやめ
然れば自ずと解るだろう
御前の自ずからの心言が
広がる銀灰色 落ちる空の雫
広がる銀灰色 映る空の鏡
煌めく輝きは娘を焦がす
『空涙を止めろ
不愉快だ』
「 神ぞ 誤解だわ」
『空音を止めろ
不愉快だ』
「空戯れは止めて」
『空目遣いを止めろ
不愉快だ』
「幾度云うの」
『御前は何をした?』
「人を救ったわ」
『成程 さて』
『御前は何を犯した?』
「Reminisence.」
広がる涅紅色 落ちる紅の雫
広がる涅紅色 映る紅の刃
なら他に如何なる選択が?
『数多在った筈だ』
「そうかしら」
『否 是が御前の択んだ路』
「仰る通り」
『なら恣にすれば良い』
空方仰ぐ黒き影
天つ空には輝く星屑
星糸手繰るは 己の身空を嘆いた娘
空めく輝きが娘を照らす
冀わくは娘に巡神の加護を
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