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幾らいらないと言われたとしても、好きな子がもう直ぐ手に入るわけで、ここで余りに安い金額や端数を手渡しできる訳もない…。
5万…悩んだが見栄を張り、コンビニで10万を下ろして手渡した。
後に渡すも同じ額だが、せっかく楽しくても後になって渡す方が、金でやって貰った感が残る別れ際になるからだ。
男には小さな見栄やこだわりが女にとってはくだらなくても色んな所にある。
「なんか、厚みがある…無理してない?」
自分の価値はもっとあると言う態度を勿論取る事もなく、当たり前のように受け取るのでも無い。
あくまでもこちらの事を心配してくれるような所に、これ以上上がり様が無いくらいに好感度は高まりを見せ、彼女へのいじらしさ、愛おしさが増していく。
「私の身体見て、返せとか言わないでね」
組んでいる腕に身体を密着させて、悪戯な笑顔を見せた。
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