はるかの空に月明かりがあるという

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「人間てのは戦争が好きみたいでな」 「文字を書いたり読んだりもするなぁ」 「人間てのは平和や幸せって言葉が好きでさ」 色々な話を彗星たちが教えてくれる中でも、年寄りの星が好きな話は人間は星が好きだという話です。 「人間って奴は夜空を眺めるのが好きでさ。星に名前をつけて、その中でも一番でかく見える星を月って呼ぶんだ。人間の作る物語にも沢山出てくるんだ。人間って面白いよな」 「人間か。月という星に惹かれるとは不思議な生き物だな」 年寄りの星は満足そうに頷いてみせて微笑むのです。 「月とはどんな星なのだろう。一度見てみたいものだな」 つい年寄りの星がそう独り言のように呟くと彗星は笑って言います。 「何言ってんだい?あんたの横に月みたいな奴が生まれたじゃないか。もう何十年もたっているのになんで気付いてやらないんだよ」
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