明治恋物語

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 すぐに白熱球を消す。  寝間着の状態などお構いなしに、玄関に置かれている傘を持ち、外へ出た。  傘を差し、玄関先の道に飛び出す。  少しずつ雨の降る量が多くなった気がする。小走りで駆け出し、先生が通り道にしている道を辿る。  先生、先生・・・・・・。  体力に自信がまるでない有作は、降る雨の冷たさに体温が奪われる。視界が遮られ、体力の無さで息を切らす。 「はぁ、はぁ。先生、どこ」  家から数十メートルほど離れた場所まで来た。
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