明治恋物語

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 律儀に白熱球を消したから、家全体が暗い。  取り敢えず、彷徨い歩くと玄関の隣にある、台所まで到達したのを知った。  台所でまたしても、何も食べてない事を思い出す。  空腹で差し伸ばした先は、和菓子の箱だった。  洗い場の隣に置かれている和菓子。  それは先生に会って渡す筈だった物だ。  何時も先生が和菓子を美味しそうに頬張る姿が思い浮かぶ。  駄目だって分かっている。  心は素直で、欲求のままに箱を開けた。袋に包まれた和菓子を1個、手に取る。  つるつるの和菓子を口に入れてみる。  もちもちとした食感に、甘いこし餡が舌で感じた。 「あ、これ、結構美味い」  有作は和菓子を美味しく平らげた。 END
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