孤島のロマンス

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 運命のフィアンセって言い方自体痛々しい。 急に男が肩を触り、引き寄せてきた。 (おいおい、何で肩に触れるんだ?)  何が何だか分かるじまいで、ただただ顔が引き攣る。  ちゅっ。  甘い音が大智の耳の奥まで流れ込んだ。  頬にキスを残された。  大智は自分に起きた事を脳内で考え、止めさせようと口を開ける。  だけども口を開けた事で、更に男が悪い笑みを零した。  男の舌が無理矢理、大智の口内に捩じ込んだ。  舌を欲しがり貪ろうとする男。  何度も舌を這うように、深く深く交わす。また舌同士を絡ませてくる。  自分の舌と違う他人の舌との感触、口内を舌で舐められた時のビリビリとした感覚、その全てで遊ばれていた。 (このままじゃ、男としてやばい!)  咄嗟に身体を後ろに引き下がろうとした。
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