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「大丈夫かい?」
遠くから聞き覚えのある声が聞こえてきた。暗い闇の中から1つの光が差し込む。
若干、瞼が震えを起こしながら目を覚ました。
何回か瞬きをして意識が取り戻そうとする。今自分が何処に居るか、周りを見渡そうと頭を上げた。
「っ! 痛い」
その瞬間、大智の頭に何か硬い物が当たり痛みを感じた。
でも、声を出したのは大智じゃない。
なら誰だろうかとぶつかった人の方を向いたら、なんと例の男が居た。
(な、何で居るんだ!)
驚きを口に出せず、後から背中をさすられている事に気付く。
「お前っ」
男に怒鳴るつもりで居た。
なのに男は抱き締めてきた。とても力強く身体の厚みを知った。
まあ、無理矢理剥がした訳だけど。
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