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転生
あぁ…痛い…
確か、学校へ行く途中電車が近ずいた瞬間に、誰かに押された気がする…。
僕は、気づかない間に恨みを買っていたのだろうか…?もしそうなら謝りたい、早く目を覚まさないと…!
『あら…可愛い…ほら、貴方、見てくださいな。』
『エメリナっ…!よく頑張ったな…!!こんなに元気な子を産んでっ…!!』
誰かが、喋ってる…?聞いたことの無い声だ。看護師さん…とか?今は病院の中にいるんだろうか?
目を開けると、そこは煌びやかな、しかし落ち着いた雰囲気の部屋があった。手を動かしたくてもがいた。自分の手が赤ん坊サイズになっている…??
『あ…あうっ…??』
あれ…?呂律が回らない?おかしい、僕は赤ん坊になってしまったのか!?
『もう、メクト。あなた、どうしたの?ママはここよ?』
この、美しい女性は僕の母親らしい。金髪に、桃色の瞳をしている。
『お?メクト、自分の母親が美人すぎてビックリしたかぁ?』
そう言ったのは、おそらく僕の父親だろう。赤い髪をしていて、瞳は金色だった。結構なイケメンだな、これは僕もひょっとして…?
抱き抱えられているから、母の部屋だろう所の鏡を探した。近くにあった、大きな鏡を見た。こ、これは…!??
赤い髪に赤い瞳を持つ、美しい美少年がいるじゃないかっ!生まれたばかりとはいえ、ここまでの美少年なら将来モテモテですネ…。
コンコン。……
誰かが扉を叩く。と、ちょっと間をあけたら扉が開き、可愛らしい男の子が入ってきた。おそらく兄だろうか??
『母様、私の兄弟は無事産まれましたか?』
『クラウス!ほら、見なさい。あなたの弟よ。今日からお兄ちゃんね…!』
クラウスと呼ばれた、僕の兄は母親に抱き抱えられた僕を覗き込んだ。とても…優しい顔だ。思わず、微笑んでしまった…大丈夫だろうか?
『っ…!?』
僕の兄は、ちょっと目を見開き頬を赤く染め上げた。これは堕ちたなっ…。
『か、母様、これはなんでしょうか??天使かと…(鼻血タラタラ)』
『あらあら…♡』
と、母親は何故か微笑みながら小さくガッツポーズをしている。おそらく腐女子だな…。
ちなみに父親は、僕の笑顔でやられている。
こんなに忙しい家族で大丈夫なのだろうか…
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