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兄様
結構、歳を巡り、僕は6歳になった。
『にいさまっ…まってくださいっ!』
息を乱しながら、先に歩いている兄様に走っていく。短足だから走りずらいのだ…。
『あっ、メクト!大丈夫かい?すまない、少し考え事をしててね。なにか用かい?』
僕が近づいた途端にめっちゃくちゃ笑顔で話しかけてきてくれた。さすが、イケメン。破壊力が凄まじい。(ちなみに、歳は10歳)後ろで掃除をしていたメイドがぶっ倒れたぞ。
『あのね、にいさま。ぼく、にいさまとおべんきょうをしたくてぇ?』
上目遣いをして兄様を見上げる。
『ングッッッ…い、いいよ。なにを習いたいんだい?』
鼻血を垂らしていてもイケメンはイケメンだな、(・д・)チッ羨ましい。
『まほうというのを、ならいたいです!にいさま!』
そう、この世界には魔法がある。ちなみに、母様は、治癒魔法と水魔法。父様は、炎魔法と光魔法。兄様は、なんと、全て使えるらしい。本人曰く、魔導書を4歳から読んだらしく全て暗唱したらしい…。
なぜ、そんなことができるというと、シナバーレッド家は位が高い家なんだそう…。ちなみに、1番高い位の家ランキング3位に入るとさ…。さすがだネ。
『メクトが使える魔法はあるかな?』
兄様が、図書室へ行き、ペラペラと魔導書を読んでいる。僕に合う魔法を探しているのだろう。
『にいさま、すべてのまほうをぼくができるか、ためしたらどうでしょう?』
兄は振り向き、
『さすが、私の弟!天才だな…!!さっそく試そう。』
まず、炎魔法の呪文を唱えた。が、すぐ燃え尽きてしまった。
次に、水魔法を唱えた。が、暴走してしまい、すぐ兄様に抑えられてしまった。それから木魔法、雷魔法と試して見たが、どれもダメだった…。
『ぼくは、だめなこなんでしょうか…?』
『大丈夫だ、他のを探そう!まだ、沢山あるぞ。』
僕は、本棚を探し回った。…?奥に本がある…。これは…闇魔法??これなら使えるだろうかっ?!
本を手に取り、さっそく呪文を唱えようとした。
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