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一瞬だった。
ハルベルの体が音もなく動き、少女の喉元をつかんだのだ。
少女が目を見開いたまま、動かなくなる。
「鈍いな」
耳元でささやく。少女の肩が、わずかに震えた。
「抵抗しないのか?」
少女の喉がゆっくりと上下する。
「殺して……くれるんだろう」
「あんたのお好みじゃねぇけどな」
「どのみち、同じだ」
ハルベルがくっくっと小刻みな笑いを漏らす。
「いい度胸だ」
指先に力を込める。
手の平に、熱い肉の感触が伝わる。熱く、湿っている。
少女が身をよじった。表情が苦しげに歪む。
細い体が、ぴくりと痙攣した。
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