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第五章 大魔王はハニートラップにひっかかるか?
カイリ「オルガン先生今度の日曜暇ですか?」
オルガン「暇だけどどーした?」
カイリ「一日付き合って欲しいんですデ.デートです」
オルガン「本当に!?でもいいのかな生徒と教師がデート何て」
カイリ「僕は本気ですよ」
オルガン「条件がある私服で来ることそれと女子なのに一人称が僕、僕っ子ぶるのを止めて貰いたい」
カイリ「分かりましたでは日曜に11時に駅前集合って事で、僕っ子は僕の性分でね無理です」
そして日曜日
オルガン「おーいこっちこっち」
カイリは普段はブレザー制服だが今日のカイリはチュニックシャツにスキニーパンツにスニーカーと春らしい服装だ。
カイリの足が強調され長さと細さのバランスが絶妙でオルガンは何故か悔しくなった。
オルガンは自分がシャレっ気がある人間だと思い込んでいるせいか女性を見ると先ずファッションチェックをする。
女性から見ると何ともうっとおしい大魔王だがカイリに関してはカイリが着ているだけでそれが全てとなってしまう。
そしてカイリが乗り込むと車の中が良い香りになる。
シャンプーの匂いと柔軟剤の匂いが奏でる絶妙なハーモニーこんな至近距離で終始一緒にいられると思うとテンションは高鳴るばかり。
カイリ「先生ベンツなんて凄いですね!お金持ちなんですか?教師の給料で買えるレベルじゃないですよ」
オルガン「まー貯金しててさこの車買うだけにね!それよりカフェ行かない紹介したい人がいるんだ」
紹介したい人物とは相方のティナの事だ。
車を駐車場に入れカフェへと向かう。
その瞬間カイト達が写真を撮った。
カイト「五月雨よーこれが最後の切り札になるなぁ」
五月雨「教師が生徒に手を出したとなったら炎上してクビだからな」
そしてオルガン達は。
オルガン「ようティナしっかり稼いでるか」
ティナはキャッシャーを担当していた。
ティナ「こんにちは」
こんにちはとは店の挨拶で何故いらっしゃいませではないかというとこんにちはだと次の会話に繋げやすいからだ、お客さんと気軽に会話出来るようなフランクな店をアピールする方針だ。
ティナ「その可愛い子は?」
オルガン「教え子のカイリだ」
ティナ「まぁ私の次に可愛いね、私はティナだよ」
カイリ「貴方ナルシストですか!実際かなり綺麗だけど...でどういう関係ですか?」
オルガン「彼女は親戚で同居人だ俺達はシェアハウスしているんだ」
オルガンは嘘をついたそしてカイリは同居ではなく同棲ではないかと疑問を抱く。
オルガン「何飲む?」
カイリ「ホットのラテが良いなぁ」
オルガン「ショートのホットラテとカプチーノ」
通常カプチーノはホットしかない。
ティナ「はいはいありがとうございます」
オルガン「でも急にデートしたい何て何で?」
カイリの顔が紅潮する。
カイリ「オルガン先生に興味があるというか...」
これはハニートラップの演技でもないカイリの心情だ。
オルガン「俺もカイリに興味あるなぁなんかもっと知りたいって感じだ」
オルガンの今のセリフの根拠をカイリは知っている。
恋の始まりだという事だ、予感だ恋の予感はただ駆け抜けるだけ。
それを理解したカイリは更に顔が紅潮する。
オルガン「にしてもこのカプチーノスカスカだなぁ大体ショートで150グラム何だけど100グラムもない。スチームミルクとフォームミルクが5対5に対して7対3の割合になっている」
カイリ「そのフォームミルクってどうやって作るんだい?」
オルガン「スチームの先を斜めにならないように真っ直ぐミルクの表面に付けるんだそうするとチリチリという音に変わるから徐々にミルクを下げていくんだ失敗するとボコボコってミルクが吹き荒れる」
オルガン「そしてそのラテだと完璧なフォームミルクをスチームする事を前提にフリーポアといってスチームミルクの注ぎ方でハートマークを作るんだそしてエッチングでピックとか使って線を書く」
カイリ「詳しいんだね僕のラテ飲むかい?」
オルガン「い.良いのかよ?」
カイリは嬉しかった、僕の飲みかけを先生が飲むのだ。
オルガンの飲んでいいのか?と確認したのは飲んでいいのかではなく間接キスになるけどいいのか?という質問で当然カイリも理解している丸でエスパーの様なやりとりだ。
カイリ「あ.ああ良いさ感想を聞きたいと思ってね」
感想!?何の感想!?
カイリは飲む瞬間をジッと見つめる。
この状況で感想を聞きたいとは単純にラテの味ではなく間接キスの感想であり告白と違いは無い。
そして飲んだ事を確認するとすぐに視線をそらす。
オルガン「あぁ普通に旨い」
オルガンは飲み口を汚さず更にズズズと音を立てない様に丁寧に飲んで見せた。
普通に旨いとか言ってるがカイリの飲みかけのせいかエクスタシードリンクの様な味だと感じた、そんなドリンクは存在しないが。
カイリ「じゃあ僕もまた飲もうかな」
恋愛脳になっているカイリは飲む瞬間オルガンが注目する事である事実が立証される事を確信していた。
そしてその男は目をカイリから目線を外していたが一瞬だけ確かに注目していた。
ズドーーン100%両思い確定!カイリの自信が確信に変わった。
オルガン「あっ.そ.そいやドッジボールの時のカイリ凄かったぞ人間ってあんな凄いんだ」
カイリ「丸で自分が人間じゃないみたいな言い方だね」
オルガン「いや!人間離れしてるなって意味だよそろそろ出るか」
オルガン「ティナ仕事頑張れよー」
ティナ「ありがとうございますまたお待ちしております」
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