古事記の記述と邪馬台国 ヨタ話

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 古事記の記述中で、一二を争うくらいに有名なエピソードに、天岩戸(あまのいわと)のお話があります。高天原(たかまがはら)で乱暴狼藉を働く須佐之男命(すさのおのみこと)を嫌って、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸に身を隠してしまうお話ですね。  「古事記」の記述によると、須佐之男命は高天原の外部からやって来ます。そして田の畔を壊して埋めてしまったり、御殿に乱暴を働いたり、数々の事件を起こすのです。  天照大御神も最初のうちは須佐之男命を庇うのですが、さらに須佐之男命は機屋(はたや)の屋根に穴を開け、皮をはいだ馬を投げ落として服織女(はたおりめ)を死なせてしまうという大事件を起こしてしまいます。  やらかしちゃいました。もはや完全にOUTです。ついに天照大御神もその行いを恐れて、天岩戸に身を隠してしまうのです。(>_<)  その後は神話にある通り、天岩戸から天照大御神が誘い出され、この世に太陽が復活すると同時に、須佐之男命は罰を受けて高天原を追われます。そして高天原は平穏を取り戻すのです。  さて、お遊びの続きです。古事記の流れと対比させる形で、邪馬台国の流れを見てみましょう。  魏の元号で正始八年(247年)に卑弥呼は死去します。その後男王が立てられますが、周囲の人々はそれに納得せず内乱が起きてしまいます。争いは大きく広がり、とうとう千人もの人が死んでしまいました。  なんちゅうか、激しい。(◎_◎;) これはもう内乱というよりは、大戦争ですよね。  男王が追放され、後継者として十三歳の少女である壹與(いよ)が擁立されることで争いは静まります。よかった。(*´▽`*)  でもね。ムムム……ときませんか? 「古事記」は完全にフィクションですが、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)伊邪那美命(いざなみのみこと)を黄泉の国へ迎えに行く話が、ギリシャ神話におけるオルフェウスが妻エウリュディケを冥界に迎えに行く話と重なるように、元ネタになった話があるはずです。  それがもしも、天岩戸のエピソードが、かつて邪馬台国で起きた大戦争を題材にしたものだったのなら……。下記のように変換してみることもできるのではないでしょうか。 古事記:須佐之男命が国の外部からやって来る。      ↓  邪馬台国:河川工事の技術が大陸からもたらされ、邪馬台国の政治担当者であった卑弥呼の弟がそれを取り入れる。 古事記:須佐之男命が乱暴狼藉を働く。      ↓  邪馬台国:さっそく弟は大陸渡来の技術を試そうとするが、不慣れなため工事は失敗に終わり、貴重な労働力である馬や女性労働者が死ぬ。 古事記:天照大御神が天岩戸に身を隠して、暗黒の世になってしまう。      ↓  邪馬台国:卑弥呼が死ぬ。男王(卑弥呼の弟)が後継者となるが、周囲が納得せず大規模な内戦が起きる。 古事記:須佐之男命は高天原を追われる。      ↓  邪馬台国:内戦に敗れた男王は追放される。 古事記:天照大御神が、天岩戸から再び姿を現す。      ↓  邪馬台国:新女王として、壹與が擁立される。  いかがでしょう? ムズムズが最高潮に達しませんか。では、最後にもう一押し。  日本神話や神道の言葉では、神様が姿を見せなくなることを「お隠れになる」と言います。一方皇族など、身分の高い方が亡くなられた際にも「お隠れになる」という表現を使います。  再びですが、いかがでしょう? 「お隠れになる」という言葉は、妙に天岩戸伝説を連想させませんか? 単なる言葉遊びみたいなものですが、痒いところに手が届きましたよね。(笑)  今日はこの辺でヨタ話を終了いたします。楽しんで頂けましたでしょうか? 次回は……。あるのかな。(笑) もしもリクエストをいただけれるのならば、「ヤマタノオロチ退治は、大規模河川工事成功の意味だった」をヨタってみたいと思っています。 では。 (^^ゞ
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