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03
『ぐ……おっ……なんだ、何が起きて…うぐ…ガァァァァァァァァ!!!!!』
ラズリートの体の至るところから虹色の火花が飛び散り、彼はもがき苦しみだした。
虹のクリスタルが彼の体を器として認めていないまま彼が強制的に取り込んだことによる代償だった。
(今度こそ……最後まで守らせてください!)
私は………
「…“虹のクリスタルよ、今こそ邪気を振り払い、正しき真の剣士に加護と祝福を”!お願い、クリスタルさん…陽輝さんに力を貸してください!」
ナナリィの泣き叫ぶような声によってラズリートの体内にある虹のクリスタルはより多く火花を発生させた。
『ナナリィ、貴様、何をする……うぐっ……ギャァァァァァァァッ!』
「今です陽輝さん!空高く剣を突き出してください!」
陽輝はナナリィの指示通り、自分の剣を空に向かって勢いよく突きだした。すると、七色の光が彼と彼の剣を包み込んだ。
それに合わせて、ラズリートの体は元に戻ってしまった。
やがて、光の中から〈虹の聖剣〉を握った陽輝が現れた。
『な、なんでだよ……なんでお前なんだぁ!』
「あなたは虹のクリスタルに認めていないまま取り込んだでしょ。その代償です!そして彼は私を何度も守ろうとしてくれてた心の優しい方です!」
『だから…だからぁ…何だって言うんだよぉ!』
ズバッ……!
『へへっ、ヒーローは遅れてやってくるってな!待たせたな、陽輝!』
〈虹の聖剣〉に呼応したからなのか剣魂石になっていたはずのミリアが魔剣ヴァーミリオンとして復活し、陽輝の目の前に現れた。
「ミリア……行くよ!」『おうよ、陽輝!』
陽輝は虹の聖剣とヴァーミリオンを合体させ、双刃刀を生成した。
「この俺がお前みたいなガキごときに引けを取るはずがない!故にお前はぶっ殺してやるぞぉ!」
ラズリートと陽輝は互いの剣を強くぶつけた。先程よりも何倍もの衝撃波が発生し、辺り一面を吹き飛ばし、地面を抉った。
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