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―帝都の城・王の間― 「そうか…シャラが逝ったか。なら、俺の出番だな。」 帝都の剣皇ラズリートは玉座から飛び降りると、家臣から剣を受け取り、まっすぐ城の門へ進んでいった。 ―城の前の道― 「リィズム王国の近くにある〈虹の祭壇〉、そこに行くにはあの国の娘がいるからなぁ…力ずくでもかっさらってこじ開けてやんよ!おら、行くぞテメェら!」 「「ワァァァァァ!」」 こうしてラズリート率いる軍勢はリィズム王国目指して進軍を開始した。 ―翌日の昼下がり・リィズム王国広場― 「オラオラ…お姫様はどこだぁ?王子はいねぇんだろ?さっさと出て来いやぁ!」 ラズリートは目に写る全てを破壊しながら確実に王城を目指していた。 「待ってくれ!姫様に会いたいのに他の人を巻き込むのはよくないよ!」 陽輝は騒ぎを聞き付け、王宮の騎士と一緒に駆けつけた。 そこにいたのは街の男たちの首をつかんで我が物顔で居座っているラズリートだった。 「よぉ…剣士さん。聞いたぜ、うちのシャラをぶっ倒してそのまま剣一本ダメにされたんだってなぁ?」 …さっきの人もそうだけど、この人も負けず劣らず凄いオーラだ。それにこの気迫は…皇の風格そのものだ! 「一体何の用ですか?もしかして…ここにいるナナリィ姫が狙いなの!?」 「ずいぶんと察しのいい剣士様だなぁオイィッ!けどよ…こちとら仲間逝ってる以上、暴れて逆襲しなきゃ気がすまねぇんだよぉ!」 ラズリートは掴んでいた男をその辺に捨てるように投げると、剣を勢いよく引き抜き、構えた。 「ここの人をそんな風にしか扱えないような人に姫は渡さないよ!僕が相手だ!」 陽輝は腰に携えていた自分用の剣を引き抜いた。 「いいね、いいね、超いいねぇ!その殺意に満ちた瞳ぃ…たまんないねぇ!とりあえずぶっ殺す!」 ダッ……! 「ぐっ……走り出すだけで衝撃波が発生するなんて…!?」 ギリリリリ…… 「さっすがはスティアの天才剣士と呼ばれるだけのことはあるみてぇだな…だが!」
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