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「え、なに?彼女の誕生日プレゼントだって?」 「あぁ、沢田は何をプレゼントすんだよ。」 俺はほろ酔いの沢田にそんな事を訊いて、ビールのジョッキを空けると、答えを待っていた。 もうすぐ、ユリの誕生日がくる。 何か彼女のために、特別なことをしたかった。 しかし俺は、付き合い始めてから初めての誕生日なのに、いったい何をあげたら喜ぶのか皆目見当がつかなかった。 「ウーン・・・そうだなぁ。女はさぁ、だいたい花とアクセサリーを渡せば間違いないんだよ。」 「へぇ・・・・・。」 「花つったって、普通の花束なんか俺ぁ渡さねぇぞ?あれも意味がいろいろあって、そこまで考えるのがデキる男ってもんよ。」 「ほう・・・例えば?」 「例えば?そうだな、花言葉ってあるだろ?花によっては色ごとに意味があるし・・・本数にも意味あるんだ。薔薇1本は『only you』とかな。」 「初めて聞いた・・・。」 「しかし、本気の女だったら・・・何をあげたって喜んでくれるさ。例え小さなおもちゃでも、菓子でも、要はその娘のことをどれだけ考えてるか、わかれば良いんだと思うぜ?」 「なるほど・・・お前ってすげぇ奴だなぁ。」
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