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「私も・・・同じ事を思ってました。」
「・・・・・ん?」
「ずっと片想いで、大好きで・・・もうこれ以上の気持ちはない筈なのに、近づくたびに会うたびに・・・・また好きになる。」
「ユリ・・・。」
「氷室さんのことを好きな気持ちに最大値なんてなくなっちゃって・・・。今日もこんなことしてもらったら嬉しくて、きっと昨日より好きになるんです。」
「ん・・・・・。」
「だから、私って重い女だなぁ・・・と、思ってました。」
「そうなんだ・・・。」
「そうですよ?」
「・・・そうか。」
「はい、重くてごめんなさい。」
公園の街灯に照らされたユリを、じっと見る。
にこにこ笑いながら首を傾げる仕草が愛しくて、堪らず腕を引き寄せ、彼女の髪の匂いに包まれた。
まずい・・・ 離したくない・・・・・
彼女の顎をあげて、出来るだけ大事に、出来るだけ甘くキスをする。
俺は片手をユリの耳に伸ばし、ピアスに触れる。
くすぐったくて肩を捩る彼女へ、俺は今日最後の暴露をした。
「ピンクのバラってところがいいだろ?」
「・・・・・え?」
「花言葉が『愛を誓う』なんだって。」
「・・・・・。」
「花束は俺の柄じゃないから、それで勘弁してくれる?」
「・・・氷室さん。」
「好きだよユリ・・・これからも大事にする。」
好きだよユリ・・・
これからも・・・ずっとな・・・・・
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