朝陽と海風と彼女の瞳

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その日は、朝から体に違和感があった。

ベットから起き上がり、洗顔して身支度を整えるまでは普段と変わらず、毎朝の段取りを粛々とこなしていたのに・・・出掛けようと靴を履いた瞬間、急に寒気を感じた。

「あれ？」とは思ったものの、ユリとの待ち合わせの電車へと急ぎ、彼女の顔を見たらそんなことなど忘れて、そのまま仕事につく。

本格的に体調を崩したのは、夜になってから。

事務所は暖かいはずなのに、寒くてたまらない。
体の節々が痛み、仕事に集中出来ない。

ヤバい・・・風邪をひいたかな・・・

残業を早目に切り上げ、帰り道のコンビニに寄って夕食用にうどんを買う。

もうその頃には頭がガンガン痛んでいたが、どうにか自宅アパートへたどり着いた。
フラフラしながら着替えてうどんを食べたけれど、半分以上残してしまった。

風邪薬を飲んで、すぐにベットへ入る。

いつもなら、帰宅したタイミングでユリにメールをしていたが、この日はそれさえ出来ずに眠りについた。