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「38度ある・・・マジかぁ・・・。」 翌日になっても体調が悪く、仕方なく会社を休む。 近所の内科を受診して薬をもらい、買ってきたオニギリをどうにか口にして再びベットに体を投げた。 熱を出すなんて、何年ぶりのことだろうか。 独り暮らしだと、こういう時に感傷的になるものなのか、部屋が異常に広く暗く思えてしまう。 路地を通る人の話し声だとか、どこかの学校のチャイムとか、やたらと外からの音が良く聞こえる。 相変わらずの頭痛と闘いながら、朦朧と考えるのはやはり彼女のことだった。 ユリは今、なにしてんのかな・・・ 俺の風邪が知らないうちにうつってなけりゃいいけど・・・ 電車に乗っていない俺を心配してるか?・・・ 熱があるなんて連絡したら心配させるし こんな姿は見せなくねぇしなぁ・・・ ユリ・・・ そんなことを考えながら、その日は過ごした。 もらってきた薬を飲もうにも、胃に何も入ってない状態では飲めない。かといって食料を買いに出る気力もなく、ただ寝ているだけで精一杯。 寝てりゃ治る・・・漠然とそんな考えだった。
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