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驚く俺を見たユリは今日初めて、弾けるような笑顔になった。
「やっぱ・・・・ユリには敵わねぇな。」
俺もつられて、笑った。
頭痛も、節々の痛みも、悪寒も、俺の中からいつの間にか消え去っていた。
心の底から、気分が良かった。
彼女がいなくなった部屋で、俺は一人考える。
今日のことは、自分にとって衝撃的だった。
俺がずっと守りたいと思っていた彼女は
俺のことを守ろうとしていた。
なんてコなんだ。
俺をこれほどまで変えてくれた人は、他にいない。
もし仮に彼女を手離してしまったら、この先いくらかけても彼女以上に大切な人は現れないだろう。
そうだ
そうしよう。
交際を始めて、1年もたっていないけど。
彼女はまだ22歳と若くて、早いと言われるかもしれないけど。
俺は、心に決めたことを呟いた。
「ユリと・・・ ・・・・・・結婚しよう。」
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