4425人が本棚に入れています
本棚に追加
/194ページ
「だからさぁ、キッチンにいるときはエプロンをつけろよ。」
「・・・また『脱がせたい』とか言いませんか?」
「・・・・・わかってんじゃん。」
俺は笑いながら、彼女の背中のファスナーをゆっくりと下げる。
「えっち・・・。」
「呼んだ?」
ファスナーを下ろしきると、体を引き寄せてキスをする。
「・・・・・ユリ。」
激しく求め合う唇はすぐに熱をもって、二人の呼吸が乱れていく。
少し離れては、我慢できずにまた求める・・・その繰り返しだ。
「・・・・・ん・・・。」
「・・・・・・もっと声をだして?」
「あ・・・・。」
「もっとだ・・・・・。」
素肌を撫でる度に漏れ出てくる、声。
指先に伝わる柔らかな温もり。
髪の香り。
瞳のいろ。
心の底から彼女を抱きたいという欲が、胸いっぱいに湧いて出てくる。
「ユリ・・・好きだよ・・・。」
力をいれたら壊れそうな彼女を、大切に大切に抱きながら何度も名前を呼ぶ。
むせ返りそうなほど、甘い時間。
こんなにも俺を満たすのは、ユリしかいない。
彼女の特別な夜は
いつでも俺が側にいたい。
こうやって彼女を包んでいたい・・・・一生。
最初のコメントを投稿しよう!