4447人が本棚に入れています
本棚に追加
20
「お疲れさーん。」
「はい、乾杯。」
ビールのジョッキを静かに合わせると、渇いたのどに流し込む。
仕事が終わったあと、沢田とビアレストランに来て食事をしながら、歳暮の繁忙期をなんとか乗りきれそうなことを喜んでいた。
「しっかし今年も忙しかったなぁ。この会社に入社してから、10月始まったと思ったら、あっという間にクリスマスになるよ。」
「ははっ、そうだな。」
「考えてみたら、クリスマスの準備を何もしてないんだよ。今からどっかのホテル、予約出来るかな。早くしないと、彼女に怒られそうで・・・。」
「はあ?お前、いつの間に彼女作ったの?この前フラれたばかりじゃん。」
「あー、そのコそのコ。もう、押して押して押しまくったからな。」
「・・・この時期によくそんな時間があったな。」
「まあなー。仕事と恋愛は別だろ?」
「・・・・・まあ・・・たしかに。」
確かに、仕事と恋愛は別だと実感していた。
最初のコメントを投稿しよう!