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結婚式の2次会で会った彼女。
同じ会社にいるにもかかわらず、その後顔を見ることはなかった。
日々の仕事に追われ、一人暮らしのアパートに帰っては疲れて寝る、変わらない日常。そんな中で、あの日彼女に対して沸き上がった感情は、徐々に薄れていった。
事務別館の前を通ると、ふっと思い出すことはあったが、既に自分とは関わりのないことのように感じていた。
パーティーから2ヶ月ほどたったある日。
同期の仲間と、会社帰りに酒を飲んでいた。
この仲間と飲むときは、決まって「焼き鳥大吉」の一番奥のテーブルに座り、中ジョッキと煮込みを頼むのが定番だった。
タレが焦げる匂いと煙りの染みた壁の色が、落ち着く馴染みの店。
「ほい、おつかれー。」
「おつかれさーん。」
一人暮らしの俺は、夕飯を食べるのも外食か弁当で済ませていて、料理なんか一切したことがない。
同期の仲間の半分は実家暮らしだったが、よく俺に付き合って飲みにいってくれた。
気の合う仲間と飲んでいると、笑いながら自分の知らない世界の情報が聞けて、面白かった。
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