恋愛偏差値底辺過ぎて……。

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前回よりはセーブをし、タクシーで酔い潰れた舞子ちゃんを実家に送り届け、家に帰る。 帰ってきてすぐにシャワーを浴びて、ユニクロのルームウェアを着る。 神崎くんと友達以上恋人未満の関係から抜けれない苦悩で眠気がこず、ベッドの中に入っても眠れずにいた。 隣の玲斗の部屋の前で物音がしたから飛び起きて家の外に出た。 「彩花、起きてたの……また日本酒飲み過ぎて酔った?」 わたしが夜明け前なのに起きてて、家から出てきたのを神崎くんは驚いてた。 「……近所迷惑になるから彩花の家の中に入ろう」 神崎くんはそういうとわたしの背中を押して、わたしの家に入った。 「今日も大漁」 クーラーボックスを開けると、アジとメバルが前回よりも数多く入ってた。 クーラーボックスから魚の入った袋を取り出し、新聞紙に包んで冷蔵庫に入れた。 「じゃ、俺、家に帰ってシャワー浴びて寝るから。明日、10時過ぎにくる」 神崎くんがそう言って家から出て行こうとしたのを、後ろから抱きつき阻止する。 「……彩花?」 「帰らないで。ねぇ……お願い、抱いて」 振り向いた神崎くんを上目遣いで見つめる。 困った表情を浮かべる神崎くん。 お酒の力を借りないと、神崎くんにこんな事言えない……。 夜釣りで疲れて眠たいかもしれないけど、わたしの事を恋人としてみてるなら抱いて欲しかった。
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