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「えーー、玲斗と手を繋ぐ以上は何もしてないの!!」
相沢くんの彼女、鈴原舞子ちゃんと土曜日の夜にご飯を食べに行った。
神崎くんと相沢くんは夜釣りに出かけたからわたし達は女子会でもしよっと誘われ、モツ鍋の美味しい店に連れて行って貰った。
神崎くんと相沢くんと同じ中高一貫校に通ってた舞子ちゃん。
舞子ちゃんは相沢くんとは中学時代から15年間付き合ったり別れたりを繰り返し、最終的に福岡に帰ってきた相沢くんから『お前しかいない』とプロポーズされ、半年後に結婚をする。
「玲斗、硬派なシャイボーイだからね。中学卒業してから女を毛嫌いしてるからね……」
話の流れで神崎くんが女嫌いになったきっかけを舞子ちゃんが話し出した。
「玲斗、中学生の時にとっても大人しくて可愛い女の子と付き合っていてね、その子が玲斗と付き合ってるからと酷いいじめにあったの。
わたし、その子と親友だったからいつもその子と一緒にいて守ってはいたんだけど女子のいじめって陰湿でしょ。彼女、精神的に病んじゃって高校は県外の寮がある女子校に転校しちゃった。
玲斗、陰湿な女子にかなり嫌悪感を抱いて、それから女を寄せ付けなくなった。
女を汚いものと思ってそうなぐらいに毛嫌いするようになった。
玲斗って潔癖で繊細なところがあるからね。
玲斗が彩香ちゃんに手が出せない理由は彩香ちゃんを毛嫌いしてる女と同じに思いたくないのかな」
神崎くんが女嫌いになったきっかけが付き合っていた彼女を虐めて転校に追いやった女の悪質な部分をみて、それに嫌悪感を抱いたからというのはわかった。
彼女が虐められた理由が彼女が神崎くんと付き合ってることに対する僻みで、神崎くんを恋の対象としてみる女性に対する扱いは究極に酷かった。
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