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佐川と大和 6
とある土曜日、
部活の昼休憩中に
兄とその親友である塩田さんに会うために
私の家に向かって走り去っていった、
弱小テニス部期待の星・佐川くんと大和くん。
部の代表として彼らを連れ戻しに来た私は、
なんとか二人を説得し家を出ることになったんだけど、
玄関先で心底嬉しそうな顔をして見送る兄の姿にイラッとしてつい熱くなり言ってしまった、
「二人はいずれ世界を相手に戦う選手になるんだから、練習の邪魔しないで!」と。
部室へと向かう帰り道、
逃げられないように
二人の手を引き前を進む私に、
普段ケンカばかりしている佐川くんと大和くんが無言でついてきたから気になって
こっそり後ろを振り返ると、
真っ赤な顔をした彼らと目があってしまい、
3人照れながら部室に戻った。
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