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先生陣
はぁ… 俺はため息をつく。先日保護した人間体のメス猫だが如何せん気になることだらけだ。当学校には純人間もいるのだがメス猫はそれを避けるようにして生活してるようだ。もっと交流してもいいんだが… 何か隠してるのか或いは嘘をついてるのか… それはわからんが謎だらけだ。
「わんちゃん先生!」
生徒の声が聞こえた。俺はその呼び名は嫌なんだがな… いつしかそう呼ばれるようになったのだ。
声の主は悪魔の子・リリー。悪魔ながらにして悪事をしないちょっとした矛盾のある子だ。リリーは毎日緑色の服を着ている。当学校に制服はあるのだがそれを着ない生徒も少なくない。何か理由でもあるのか…
俺はリリーにむかって、その呼び方はやめろ ランラオシー(狼先生)と呼んでくれと幾度も言ってるじゃないか、と叱責した。
リリーは「別に呼び方なんてどうだっていいじゃん。それよりミケちゃんって可愛い女の子なんだね!色々お洒落させてあげたいな~ ミケちゃん、控えめなのかな?あまり喋りたがらなかったけど…」と返してきた。
俺が保護してる時もミケは怯えた様子だった、と返してその場を離れた。
ミケは一体何者なんだ…
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