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翌日、青い顔をした立花といつも通り元気な仁を囲みいよいよ侑李を宮廷に送らねばならないと作戦が練られていた。流石にこれ以上、侑李の帰りが遅くなれば、それこそ迷子ではすまなくなる。
「さてと、侑李ちゃんは俺が連れて行こう」
そう言ったのは仁だった。
「茂澄、馬を用意してくれ。久々の故郷で遠乗りの最中に侑李ちゃんを見つけたって算段だ」
「なるほど、それは・・・よい」
二日酔いで立花はこみ上げるものを堪えながら、何とか言葉にした。
何度も厠へ駆け込む姿はなんとも哀れで、とてもこの国の中納言には見えない。いや、これだけ呑んで元気な仁の方がおかしいのかもしれないが___。
ともあれ、真貴は水昴を呼び出し再び山へ行き、馬に乗ってやってきた仁に侑李を引き渡しそのまま宮廷に送り届け、なんとか事は治まった。
仁が宮廷から帰って来たのは、陽もくれる頃だったが一日神明家で寝ており、やっと復活したところで再び仁と呑みだした立花を見たときは、流石に真貴も志貴も茂澄も呆れる他ない。
「まったく、蟒蛇かよってんだ」
「しかし、叔父上に合わせて呑める立花様も凄いですね」
「それに仁様と立花様は、随分と気が合うようでいらっしゃる」
互いに顔を見合わせて苦笑いの後、手のかかる大人たちに付き合ってやろうかと猪口を片手に三人が簀子へ向かったのは言うまでもない。
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