アマイ・テ・ランギ

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「あなたが...アマイ・テ・ランギ...」 銀色の長髪で、目鼻立ちがはっきりしている。目元は凛々しく辺りは花の匂いに包まれた。 「やっと会えました、叶朶。」 「え、あの...」 「我はずっとこのときを待っておりました。 我の宿主(ホスト)に能力を授けるのを。」 うわぁ、この人話聞かねぇ...。 しかも話してるときメッチャ赤面してるよ! 絶対うぬぼれやじゃん! 「さぁ、なんの能力が欲しいのです。」 「え...オススメで。」 まるで小さいラーメン店の注文の場面ような言い方になってしまった。 なんかラーメン食べたくなってきたなぁ、 アマイ・テ・ランギの前でいうのもなんだけどっ! 「では...アマイ・テ・ランギを授けます。」 「んえ?それ貴女の名前...」 「ええ、この技は攻撃(アタック)です。完璧に使いこなしたらまたいらっしゃい。 では、貴女を帰す呪文を─ アマイ・テ...」 「ちょっと待ってくださいっ!」 手で遮った。よし、決まったっ! 「もう少し詳しく教えてもらいたいのですが...。」 アマイ・テ・ランギは、きょとんとしていたが、やがて大きく頷いた。 「確かにそうですね、貴女は自分が宿主(ホスト)であることを今日知ったのですものね。なにを聞きたいのですか?」 「まず、私が使えるようになった『アマイ・テ・ランギ』について教えて頂きたいです。」 ややこしいなっ!同じ名前! アマイ・テ・ランギ(神のほう)は、説明するのは難しい、というふうに悩んでいる。 ゲームでもそうだが、最初に習得する能力は大抵イマイチなものが多い。 まぁ、その技でも雑魚の敵はすぐ倒せるようにできているものだが。 今回はゲームのようにいくだろうか? 「アマイ・テ・ランギとは... 天空の能力の一種です。 地球を包む天空は、限りなく膨大です。 天空を操れる...すなわち気候や天気を操ることができるということです。 天空の能力は、 雨、雪、(ひょう)(あられ)に雷...と、悪徒の性質に合わせて攻撃ができたり、防御できたりします。」 うんうん... 神妙な面持ちで頷いている(つもり)なのだが、まったくわからん! まぁとにかく臨機応変に操れる能力ということだよね?
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