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「一時間コース」の意味がよく分からないが、恐らく観月先生は早くここを出たいと思っているのだろう。
というか、ここはラブホテルであり、僕は先生とこれからセックスするのだ。何度も夢に見た状況が、これから――と思うと顔が一気に熱くなった。
靴を脱ぎ使い捨てのスリッパに履き替えて、テーブルに荷物を置いて、上着をハンガーにかけてからシャワールームに向かった。シャワールームの前で先生がすぐに上を脱ぎ出したので、僕は混乱して先生の腕を掴んだ。
「あのっ、僕も脱ぐんですか……?」
「は? 当たり前だろ。一緒に入った方が早えし」
先生と一緒に風呂に入るというのが衝撃的で固まっていると、先生は面倒臭そうに頭を掻いた後、僕の正面に立って真っ直ぐに見た。
「お前でけえんだから屈めよ、少しくらい」
「ごめんなさ――」
少し前屈みになった瞬間、先生は僕の後ろ頭に手を回すと、乱暴に引き寄せられ、唇が重なった。半開きになっていた口に先生の舌が入ってくる。
僕は先生の肩を掴んで、僕の舌を絡み取る先生の熱い舌の感触に身体が次第に熱くなっていった。
先生の手が僕のシャツをゆっくりと捲り上げて、腰から胸を撫でるように触れる。
「んっ……」
くすぐったいような心地いいような感覚の後、先生の指が僕の胸の中心を撫でると、びくんと身体が震えた。先生に導かれるままTシャツを脱ぎ捨てる。
「こういうのが好かったんだろ」
恍惚として「はい」と小さく呟くと、先生は僕を嘲るように笑って自分のズボンのホックを外し、チャックを下した。黒のボクサーパンツが覗いて、思わず喉が上下する。
「呆けてねえでさっさと脱げよ」
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