第三話 始まりの情事

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「でもま……流石に処女で中イキは無理だろうから……」 「ッ……は、ぅあ……」  突然びりびりと電気のような刺激が脊髄を伝って上ってきて驚く。自分の下半身を見遣ると、先生の手が僕の中心を握り込んでいた。 「……やっ、あ……せん、せ……だめっ……」  先生は腰を揺すりながら、僕の茎を掴んだ手を上下に動かした。直接的な刺激に、一気に快感が襲い掛かってきて、身体が高まっていくのが分かる。 「何がだめ、だ……気持ち良くて締め付けまくってるくせに」 「……うっ、ぁん……いゃっ、だめっ……もっ、せんせ……」  いつの間にか涙が零れていた。恐らくセックスの痛みと、自分以外の誰かにイかされそうになっていることの戸惑いと恐怖で。  その時先生は僕の上に覆い被さるようにして顔を寄せると、今までで一番優しく、唇を重ねた。まるで「大丈夫」と言うように。 「……ッん、あぁ……!」  唇が離れると同時に、僕は絶頂に達してびくびくと身体を何度も震わせながら、白濁を自分の上に放った。  その時、先生が奥まで杭を突き立て動きを止める。中でそれが脈打つのを感じた後、先生が小さく息を切り、身を震わせた。 「……せん、せ……」  観月先生の一部が引き抜かれ、身体の中に感じていた熱を失った喪失感と達した後の倦怠感を覚えながら、荒い呼吸を整えている彼を見詰めた。  慣れた手つきでゴムを外し、その口を結ぶと、ベッドサイドに置いてあったゴミ箱に放った。一瞬だったが、そのゴムの中に白い液体が入っているのを見た。  先生は、僕の中で達したのだ。そう思うと、幸福感に満たされていった。
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