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何で私がそんな頼みを聞かなきゃいけなかったの?後になっても分からない。
お昼休みの教室のざわめきの中、陽夏はとんでもない事を頼んで来た。
「お願い、トモダチでしょ?」
そう言って。陽夏の最後の一言、“トモダチ”は魔力を持った蛇のように私を縛り上げた。
断ったら“トモダチ”じゃない。それなら選択肢は残されていない。
「分かった…書くよ…。」
「ありがとー!やっぱトモダチだよね!」
「うん。」
トモダチ、トモダチ、トモダチ…。
その一言はどうしてあんなに拘束力があったんだろう?陽夏と“トモダチ”でいる為に、私はその手紙を書いた。
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