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陽夏と三宅くんが付き合わないように願っていた。あんな手紙で上手く行く訳がないとも思っていた。
だけど私の願いなんてどこにも届かなくて、幸せそうな二人を目の当たりにする事になった。
「やっぱり持つべきものはトモダチだよね。ありがとね、由奈。」
「…うん。」
一言“うん”って答えるだけで精一杯。“おめでとう”とか“良かったね”なんて言えない、言いたくない。
――違う、手紙のお陰じゃない。陽夏だから、陽夏だから上手く行ったんだ。
平静を取り繕う為に、心の中で呪文のように繰り返した。
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