2枚の写真

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話しを例の写真についてにするが とにかく問題のその写真の異様ぶりは多くの人間の感性に直接何かを訴えかけてきた そして誰もがその理由を説明できない その写真には題名はなかった しかし誰もがその写真こそ都市伝説の写真であると確信を持っているようである pの写真が出て以後偽の写真はすべて取り払われた この異様さに誰も太刀打ちできないと思ったのだろう pの写真はあっちこっちで話題に上るようになってきた そしてとうのわたしはなんとも複雑な感情にさいなまれるようになった 私が注目していることに世間の人が興味を持ってくれるのはうれしい しかしそれが不安の種でもあった 私の感情を例えるとすると スターや人気者の恋人や妻に選ばれた女性が感じる不安と一緒のものだった パートナーが注目をあびればあびるほどうれしいし名誉に感じるが 同時に捨てられる不安がどんどん強くなる このように私は写真の事が話題になればなるほど取り残されていくような不安をかんじぜすにはいられなかった pはこれからも私にだけ情報を提供してくれるのだろうか 第一pはなぜなみいる怪談師の中で私を選んだのだ その事を考えると余計私は不安になった
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