第10話

18/28
前へ
/363ページ
次へ
「差し出がましいかなと思ったんだけど… あの家に帰るのは嫌でしょう? あなたさえ良ければ引っ越し業者に頼んで うちのマンションの一室に仮住まいしない? 話し合いならうちの方でしてもいいし 引っ越し料金は家で持つから」 「大変ありがたいです。でも息子さんは…」 「あのバカに付き合ってたらあなたと 可愛い孫が可哀想よ! 母としてもだけど同じ女ですもの 気持ちの想像したらヘドが出るわ」 「ありがとうございます! ありがたく甘えてもいいですか?」 「よし決まり。明日引っ越しできるように しとくからもし残っちゃったものがあったら 私が取りに行くから心配しないでね」 「何から何まで……ありがとうございます」 退院後の憂いが晴れて あとは子どもの回復だけ その夜は私もぐっすり眠れた
/363ページ

最初のコメントを投稿しよう!

104人が本棚に入れています
本棚に追加