134人が本棚に入れています
本棚に追加
普段の柔らかい表情も、
時折見せる険しい表情も大好きだった。
寡黙な彼が自分の好きなことを少し熱くなって話してくれると、心を許されている様でいつも嬉しい気持ちになった。
その声も仕草も、その何もかもが私を夢中にさせて愚か者へと導いた。
胸の痛みが、まだ彼を愛していることを強く認識させる。
彼が出て行く時、
目を覚まさなくてよかった。
振り返るあなたといつものようにキスをしていたら私は今日も「部屋」から出られなかったかもしれない。
それからは、彼に似たシルエットを見かけては胸を焦がす日々が続いた。
最初のコメントを投稿しよう!