君がくれた、最後のプレゼント

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なんの神様のイタズラか。 俺がみやの死を受け入れられずに塞ぎ込んで、ただガムシャラに仕事だけをして、一年前にやっとこんな自分を受けいれてくれた今の彼女と結婚をしようと考えていたときだった。 みやと結婚の約束をしていたのに、ほかの人と結婚をするなんて約束を破ったことになってしまうのではないかなんて、バカなことを考えながら俺は今日このお祭りにきていた。 「みやは俺のこともしかして怒ってんの?」 「なんでー?」 「だって俺.......」 みやのことを忘れたことなんかないし、みやがいなくなったことをまだ受け入れられてなんていない。 それでも、やってくる日常に忘れたフリをしないとうまく生きていけなくて、仕事を詰め込んで思い出さないクセをつけることに成功した。 ただ、結婚を意識しだしたことで、みやのことが頭をよぎって申し訳なく感じてきて、今日このお祭りにやってきた。 そしたら、目の前にみやが現れるんだ。 そんなの、みやが俺が他の人と結婚することを怒ってるとしか思えるわけがない。
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