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迎えに
飛行機を降りて
スマホの電源を入れる
メッセージが届いていた
由真からだ
空港の到着ロビーで待ってる
マジで
早歩きで到着ゲートを出て
由真を探す
由真が居た
ヤバい顔がにやける
こっちに歩いて来る
落ち着けと自分に言い聞かせて
ゆっくり歩く
「おかえり」
「ただいま
迎えに来てくれて
ありがとう」
「ううん」
「はい お土産」
「ありがとう」
ゆっくり歩いて駅へ向かう
「由真 ご飯食べた?」
「うん食べたよ 央は?」
「飛行機乗る前に食べた
由真 一緒の駅で降りて
車で送って行くよ」
「..うん」
電車に乗って
「由真 今日は仕事やった?」
「うん 5時まで」
「お疲れさん 明日は?」
「朝から 央は?」
「明日は休み」
「そっかー」
電車を降りて
駅から家まで歩く
2人で車に乗り
出張先の話や
由真の仕事の話もして
あっという間に
由真の社員寮の駐車場へ
到着した
「由真 今日は来てくれて
ありがとう」
「ううん 私が行きたかったから...」
「今度また遊ぼうよ シフト見て
休みか 早番の時 連絡するよ」
「うん 分かった」
由真がこっちを見てくれて
目が合った
お互い話さず
見つめ合っている
ドキドキして
心臓がうるさい
由真の事を
意識しているからだと
私が視線を外した
「...央」
と呼ばれて
もう一度由真を見ると
泣きそうな目をしていて
その瞳に吸い込まれる様に
由真の肩を抱いて
引き寄せ
顔を近づけると
由真が目を閉じてくれて
唇が重なった
唇を離して
「...ごめん」
なぜか謝ってしまった
「....」
由真は何も言わず降りて
行ってしまった
動けなくて
追いかける事も出来無かった
今の関係が壊れる
どうしよう
ここに居ても迷惑だから
とりあえず家に帰ろう
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